evilgoririnのブログ

~無骨で狡猾な豚骨~

法律と法律学の違い ~学問は偉いのか~

一般に「〇〇学」付けば、よりメタ的な存在になる。


例えば「法律」を例にとって話す。

単に「法」「法律」といえば、人々の社会生活の中で守られるべき規範、ルール、決まりごとといったもののうちより生活に浸透した生きた実践知という解釈ができるが、対して「法学」「法律学」となれば、それらのルールを一歩引いた視座から観察し人々の生活をより豊かなものにするには法とはどうあるべきか、なにが法でなにが法で無いのか、法とは何であったのか今後どうあるべきか、といったことを広く考えることだと思う。

 

私が嫌うのは、◯◯学というのがより高次なものであるが故に、実践知と比較して己をより広い視野でものを考えられる高尚なものだと高慢な見当違いをされ、より実践的な知識を蔑むまであることがあったりする姿勢である。

 

2つのうちに置いてどちらか一方が、対する一方より優れたということは常にない。

知識とは、生きた人間の役になってなんぼであり、今生きる人間の役になっている知識やその礎になった知識は素晴らしい。また、時として一歩引いた視点から冷静に観察することも重要であり、そこから得られた考察は未来を種になる大きな共有財産である。

また、もし観察対象が無いなら学問は成立しないし、学問がなければ我々の真に豊かな生活はあり得ない。2つは渾然一体である。